【 地域密着型サービス外部評価の趣旨 】
 地域密着型サービス外部評価は、「福祉サービス第三者評価」とは根拠法などが異なる枠組みの評価であり、「指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準」第97条7項に根拠があり、認知症高齢者グループホームを対象とした評価で「地域密着型サービス外部評価」の受審と結果の公表が義務付けられています。
 評価は、事業所自らが実施する「自己評価」と、評価機関が実施する「外部評価」から成りたっており、国の指定基準により原則として少なくとも年に1回は実施することが義務付けられています。

 自己評価は、サービス水準の向上に向けた自発的努力と体制づくりを誘導し、その内容及び範囲においてこれらの指定基準を上回るものとして設定されるものです。

 外部評価は、第三者による外部評価の結果と、評価を受ける前に行った自己評価の結果を比較し両者の違いについて考察し、外部評価の結果を踏まえ総括的な評価を行うもので、サービスの質の評価の客観性を高め、サービスの質の改善を図ることを狙いとするものです。

 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、自己評価及び外部評価の実施並びにそれらの結果を公表し、自らのサービスの質の改善を常に図ることが指定基準により義務付けされています。また、従業者が利用者にサービスを提供するにあたっては、評価結果を意識することが求められます。

【 地域密着型サービス外部評価の目的と手順 】
 地域密着型サービス外部評価は、事業者が評価作業の一連の課程に主体的に取り組むことで、評価結果をもとに具体的なサービス改善や情報公開等に活かすとともに、良質なサービス水準を確保し向上を図ることを目的としています。
 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、年1回の受審及び結果の公表、改善が義務づけられており、受審費用は事業者の負担となります。その額は評価機関が定め、最終的には事業者と評価機関の契約によります。

 平成30年度から、愛知県の指定を受けた評価機関として、事業所における日々のサービス向上のための努力やその結果による現状を尊重しつつ、利用者の家族の声も反映させていただき、よりよいサービスの獲得に向けたステップアップの機会として、その時点における“生きた”評価を行います。評価結果は“END”としてではなく、次の取り組みへの“START”として「目標」を提示します。

 調査にあたっては福祉の資格や経験を生かし、サービスの向上に繋がる気付きやヒントを伝え、『これこそ外部評価』と言われる評価となるよう努めるとともに、日常業務の中でのケアに対する工夫や努力を評価するだけでなく、さらに良いサービスを目指していくための「気付き」につながるような調査を心がけています。

 評価は、事業者による「自己評価」、評価調査員による「外部評価」「利用者家族等アンケート」などにより実施され、評価項目は、「理念に基づく運営」「安心と信頼に向けた関係づくりと支援」「 その人らしい暮らしを続けるためのケアマネジメント」 「その人らしい暮らしを続けるための日々の支援」に大別されています。

 自己評価は、事業所が地域密着型サービスとして目標とする実践がされているか、項目一つひとつについて職員全員が点検し、取り組みを具体的に記入します。
 外部評価は、事業所の欠点を指摘したり外部からの指導を行うのではなく、事業所をより良くしていこうという視点に立って、改善に向けての支援という形で行われるものです。